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| 2004年2−3月 イラク A サマワ「自衛隊歓迎」の中で |
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陸上自衛隊が派遣された街サマワもまたイラク戦争で大きな被害を受けた。住民の自衛隊への期待が高まる一方で、戦争で受けた被害のために、複雑な思いで自衛隊を見つめる人々もいる。 サマワ中心に近い住宅地に住むベッサムくん(14歳)は昨年4月3日の空爆で、両腕に火傷、腹部に重傷を負った。 ベッサムくんの父親ムハンマドさん(48)も重傷を負い米軍によって一緒にクウェートの病院に搬送されたが、その後行方不明となってしまい、現在も生死すら明らかになっていない。 |
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ドライバーとして収入があったムハンマドさんがいない今、残された家族の生活は大変厳しい。次男のハイダくん(11歳・左)が理髪店で掃除をして稼ぐ月3000イラクディナール(約220円)が一家の唯一の収入だ。 ベッサムくんの母、ムンタハさん(36歳・中央)は「自衛隊が来ても私達にとっては何の助けにならない。もし本当に助けてくれるのなら、夫の行方を捜してほしい」と語る。 |
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空爆で家を失ったアブドゥル・イサム・ムハンマドさん(61歳)は自衛隊のサマワ入リに批判的だ。 「いろいろな国から『復興』の名目で軍隊が派遣されているが、我々の生活が良くなるわけでもない。小泉首相に聞きたいが、自衛隊は我々空爆被害者のために何かしてくれるのか?」 |
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「日本の政府はなぜこの戦争を支持したのか。なぜ米英による占領を助けようとするのか」 現地人権活動家サーレ・マフディさん(手前・28歳)は語気を荒げる。彼自身、空爆で弟アデルさん(当時25歳)と家を失った。 だが、マフディさんはこうも語る。「今、日本や自衛隊について批判的なことを言うのは大変危険なことだ。なぜなら、自衛隊がサマワを良くしてくれると信じ、街全体で自衛隊をサポートするべきだと主張する人があまりに多いからだ」。 |
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マフディさんの案内で、サマワ中心から2キロ程の食肉解体場跡に行った。ここにある高射砲は劣化ウラン弾で攻撃された可能性が高い。 写真を撮っていると近くに住んでいるという男性が「子ども達が乗って遊ぶので困っている。放射能で汚染されているのだろう?自衛隊はこの高射砲を撤去してくれないのか」と話しかけてきた。 だが、石破防衛庁長官は今年2月9日の国会答弁で「劣化ウランが人体に影響を与えるという認識は持っていない」と発言しており、サマワの劣化ウラン汚染に関して、自衛隊が貢献することはなさそうだ。 |
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高射砲に近づいて見ると、確かに穴が空いていた。 やはりマフディさんの案内で来た日本の市民団体「イラク国際戦犯民衆法廷」のメンバーがこの高射砲の放射線量を調査したところ、通常レベルの約300倍の線量が測定されたそうである。 この場所は現地の人々が農業用水として利用するユーフラテス川の近くだ。地面に着弾した劣化ウラン弾は水溶性ウランとなり生活用水を汚染する恐れがある。 |
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(C)志葉 玲 |